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06/11/2004

学習能力と言語能力

朝日新聞の6月11日付の記事より。ドイツ、マックス・プランク研究所の研究チームがある犬が200語程度の語彙を理解し、ものにはすべて名前があると理解するなど、言語能力の基礎と言えるものが存在することが判ったと、発表した。

実験は飼い主が犬に隣の部屋に置かれたものを持ってくるように命じる方法で行なわれ、約200種類のものの名前を理解していることを確認。さらに、犬にとっては新しいものを、すでに知っているものの中に加え、それを選び出す実験、また一ヶ月後に加えられたものを覚えているかどうかを確かめる実験を行ない、それぞれ7割、5割の成功率をみた。

研究チームは「消去法で言葉の意味を推測したり、学んだ知識を記憶したりという基礎的な能力を人以外の動物も持つことが分かった」とみる。

松井智子・国際基督教大学準教授(言語学)は「幼児の方が語彙が圧倒的に多いなど、人との差は大きいが、犬にも高い言語能力があると示した点で面白い」と話す。


「言語能力」とこの場合言われているものは何なのだろうか。例えば、幼児であれば、三歳になれば喋ることができ、語彙を組み合わせて文として意味を構成することができるようになるはずだが、そういうことができない状態で「言語能力」があると言っても良いのだろうか。言語能力は学習能力を前提とするが、学習能力は言語能力以外のものの前提でもあるわけだから、それほど直接にはつながらない。つまり、「言語能力がある」と言うための十分条件は満たしていないだろうと思う。

実際の論文を読んでいないけれど、この紹介記事から言えることは、犬にも消去法が使えたり、学習の結果を保存することができる、ということなのではないか、と思う。ただし、消去法的な判断を行なっていたというのは、わたしには新しく面白かった。

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