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06/11/2004

カダレ「災厄を運ぶ男」

イスマイル・カダレという作家を友人に紹介された。彼は「アルバニア語で書く小説家、詩人」で、「九〇年代にフランスに亡命し、パリを拠点としながら作家活動を続けている」作家なのだそうだ(訳者による紹介によれば)。

最近バルカン半島ブームが到来しているわたしにとって、この小説はオスマン帝国の側からこの地域への影響がテーマになっているところだろう。ストーリーは、被征服地域であるバルカンの女性にチャドルの着用を義務づけるべし、という勅令が下されたところから始まる。この勅令を実行に移すべく50万枚のチャドルが隊商隊の男の手によって運ばれることになる。彼が生まれて初めて出会うチャドルをしていない女性と、帰り道の人気のなさが対比的。

なんだか寓話的でイメージを掴みにくいけれど、なんとなく「アフガニスタンに民主主義を輸出する」シーンに重なるかな、という感じがした。アルバニアの女性が家と家をつなぐ回廊を通って、出し抜いていくように、そういった押しつけはうまくいかない。そして、押しつけた側の下っ端には罪悪感が溜っていく。誰も幸せにならない。

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